「中国、上海試練の旅」第12話

(マッサージで疲れが倍増した僕)

翌日少し遠出をしようと言う事になった僕らは朝一で朝食をとった。この日の朝食は豚まんと中華ちまき!これが大変美味なのですが、この日はいつもと様子が違い豚まんと言うよりも野菜多めの野菜まんだった。これはこれで身体に良いぞ!とモリモリと平らげた。そして出発!遠出と言っても何処へ連れていかれるのか教えてもらえず、着いてからのお楽しみだと言う。

ワクワクドキドキしながらタクシーに乗ること1時間、なんか身体の様子がおかしい、下っ腹のあたりがきゅるきゅるいってる。

(ん?これってトイレに行きたくなるパターン?野菜まん食べすぎて消化が良くなったのか?)あまりの急な出来事で、我慢できなくなった僕はトイレによってくれと頼むと、もう少しいったら公衆トイレがあるからもう少し我慢しろと、

何とか我慢してトイレに入った僕は絶句した。

上海の中心街は再開発でだいぶ綺麗になっていたが、少し街を離れるとこう言うところも残っているのである。

何とそのトイレ、公衆トイレだけあって建物はちゃんとしているのだが、大便をする場所に敷居がない!!そして雨どいを3回りぐらい大きくした、三メートルぐらいの長い半円筒の筒が地面に埋まっていてその中を水がチョロチョロ流れている。

なぜこんな長い筒が?まさかここで何人も同時にするのか?連れションは子供の頃から何度も経験有るけど連れウン!と言うのは聞いたことないぞ!

まー1人だから良いか、そんな事考えてる場合じゃない、とっとと用を済ませようとズボンのベルトに手をかけた時にふと思った。

(ん?これは壁側にお尻を向けた方が良いのか?壁側を向いて座った方が良いのか?壁側に向いて座った場合誰かが入ってきたら完全にお尻を見られる事になる。しかも排便中の、、、、、、)いやいや、それは無理だろうと、誰もこない事を祈りながら壁側にお尻を向け筒を跨いでしゃがんだ。しかしこんな時に限って切れが悪い!早く終われ~と心の中で思っていたらやっぱりきたよ!きちゃうんだよな~!おそらく僕と同じ症状だったのだろう、顔面蒼白でおでこに汗をかいた青年がベルトに手をかけながらトイレに入ってきた。僕の姿を確認すると、一瞬ひるんだ彼はやはり我慢できなかったのだろう、反対側の壁にお尻を向けてしゃがんだ。

こうなると妙な姿で目があってしまう。ただ黙って見つめあっているののもやな気分だったので「你好」と声をかけてみた。するとその青年も少し照れながら「你好」と返してくれた。しかし全然知らない人とそんな状態では会話が弾むはずもなく。

しばらく沈黙が続いた。

先に用が済んでスッキリした僕は立ち上がって「お先に~!」と言ってトイレを後にしたのだが、まさかあんな態勢を人様に見られるなんて、屈辱以外の何者でもないぞ!恥ずかしさと情けなさでその後しばらくは放心状態!とてもじゃないが呑気に観光なんかしてる気分になれず、ホテルに帰ったのであった。

さすがにいろんな事がありすぎる。人生初の連れウンを体験をしたんだ、もうちょっとやそっとじゃ動じないぞ!

しかしここは中国

まだまだ危険が潜んでる。

残りの撮影期間も気を引き締めて生活をしようと改めて思ったのであった。

つづく


「中国、上海試練の旅」第12話

「中国、上海試練の旅」第12話

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