第7話 あわや大惨事!
(犬とのコミュニケーションに頭を悩ます耕陽に夜毎現れる訪問者)
スケスケのネグリジェ姿に驚いた僕の耳元で彼女が囁いた!
「ウフッ!」と、、、
いやいやいや、ウフッて!
えっ?なに?誘ってる?何で?
そりゃダメだよ!
リビングに出ていくと彼女も着いて来る。パパさんとママさんは様子を伺ってたようで、僕の方を向いて微笑みかける。
僕に腕を絡めて来た彼女に「NO NO! I’m very疲れたね~、もうお休みね~」と言って部屋に逃げ帰った!
(えっ?なにこの展開、親公認?
何で?ダメでしょ!)
などと頭を悩ませてると朝が来た!
この日は午前中に犬ぞりの訓練!
午後からは自分のソリを作る事に!
−40℃の中での日曜大工は過酷な作業だった!顔は凍傷寸前、鼻水も凍る中、電動ノコギリで板を切る作業をするのだが、厚手の手袋をしてるためうまくスイッチが押せない!これじゃダメだと手袋を外して次々と裁断していった。
手の感覚が麻痺して来てもう限界だと一度休憩しようとすると、今度はあまりの寒さにスイッチと指がくっついて離れなくなってしまった。
電ノコは回り続ける!無理して引き剥がすと皮がめくれて大変危険だ。
「助けてくれ~」と大声で叫ぶと
パパさんが、まるでこうなる事がわかっていたかのようなタイミングでお湯を持ってきた。
お湯をかけて、手が自由になった僕にケタケタ笑いながら「手袋は外しちゃダメだよ!」と言った。
(わかってたなら最初に言ってよ)
と一瞬ムッとした僕だがカメラの前でそんな姿を見せるわけにはいかない。
なんとかソリを完成させた頃には、すっかり陽がくれていた。
明日はいよいよ訓練最終日、
犬が言う事を聞いてくれますようにと願うのと同時に、今晩は訪問が有りませんようにと深い眠りにつくのであった。
つづく