極寒・北極・珍道中!

第9話 「トラブル!」

(パパさんから合格をもらい、いよいよ狩りにでる)

今まではちゃんとした家の中での生活だったが、狩りに出ると言うことは野宿である。
-40℃の中での野宿!半端な気持ちではダメだ!
ようやく一つになる事ができた犬達と厳しいミッションを乗り越えるんだ。僕たちなら必ずうまく行く!

気合いをいれてリビングに行くと、スタッフとパパさんがなにやら神妙な顔で話し込んでいる。
「おはようございます!」と声をかけるとディレクターが僕の方によってきて
「ちょと問題が起こりまして出発を遅らせます。」と
「問題?どうしたんですか?」
「いや~それがですね、、、、、今手配してるんですが、もしかすると狩りには出れないかもしれません。」
「え?何でですか?この番組のメインの場面ですよね?」
「そうなんですが、、、、、」話しずらそうである。
パパさんの方を向いても顔色が思わしくない、、、、

しばらくするとディレクターが

「どうせすぐに解ることだからいいか!」と話し始めた。
「実はですね、、、、、、その~~~~リーダー犬が、、、、、」
「リーダー犬が?」
「オオカミに食べられてしまったんです。。。。。」
「ん????? オオカミ???? 食べられた?」
「はい。」
「食べられたって?」
「昨日の晩、オオカミに襲わまして、、、、、」

オオカミは絶滅寸前らしいが、年に何度かこの村に来ては犬や住民を襲うらしい。

リーダー犬を失った僕らは緊急会議を開いた。
パパさんは「リーダー犬がいないと狩りに出るのは非常に危険だ!」と言う、僕は「サブリーダーをリーダーに格上げするのはどうですか?」と尋ねると「彼には素質がない、他の犬たちを束ねる力量がね!」と、、、
狩りに出れない!そこの映像が撮れないと、番組的にもなんとも薄い内容になってしまう。
狩りの映像は絶対に撮りたい!

しばらくするとオオカミが捕まったという報告が入ったので、僕らはそのオオカミを見に行った。
オオカミは既に撃たれて死んでいたが、犬たちよりも一回り大きな体型で口元からは鋭利な牙が二本のびていた。

僕は「やっとコミュニケーションがとれるようになったのに、なんと事してくれたんだ!」と倒れたオオカミを何度も何度も蹴っ飛ばしていた。

その姿を見ていたパパさんが「どうしても狩りに出たいか?」と言ってきた。
僕は「はい、こいつに襲われたリーダー犬のためにも絶対に狩りには行きます。」とパパさんを見つめた!
すると「パパさんはニヤッと笑って、いい方法がある!」と僕らに言った。

つづく

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